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まえがき
どうも、書い人(かいと)です。
私のAC(アーマード・コア)歴は、10年とか前にPSPのAC3系やFF(フォーミュラ・フロント)を一通り攻略した程度です内容は忘れましたが、身体は覚えている!!。
今回は、いわゆるファンフィクション・二次創作(同人ノベル)ですね。
系列は特になく、ふわふわしたACのイメージで書きました(4系列と、6の僅かな事前情報の混合が多分、最も近い説明・表現かな?)
最上部の動画は、執筆過程をライブ収録したものになります。
単にお暇があるとか、『小説って、どうやって書くんや?』みたいな方の参考になれば幸いです(他にもいろいろと執筆動画その他を公開しているので、観ていただければ、こちらのモチベのアップに繋がります!!)。
シンプルに戦うだけの話で、物語性は希薄です。
情景描写にはもっとこだわれた気がしますが、モチベが微妙。
まあ、習作ということで勘弁してください。
お遊びが過ぎたかもしれませんが、なにかの肥やしにはなることでしょう。
AC6が出たら、二次創作を色々と考えているので、実際に書いていきたいなあ!!
それでは、本編を宜しくお願い致します↓↓
本編(約3000字)
ザザーン工場は大規模な武装ドローンの開発拠点の一つだった。
周辺を自衛しているのも武装ドローンということで、『雇用主の部隊』は以前から、大規模な非AC(アーマード・コア)による攻勢を仕掛けていた。
MT(マッスルトレーサー)部隊、攻撃ヘリコプター部隊、戦車部隊。装甲化車両部隊と、それに随伴(ずいはん)する、機械化歩兵部隊。
意外なほど長丁場の膠着(こうちゃく)状態に陥(おちい)りかけたその手前、侵攻側の現場責任者が外部のレイヴンを雇用し、工場周辺の警備をようやく沈静化。そして工場内にレイヴンを含めた地上部隊を進軍させたという話だ。
ザザーン工場は、完全自律型を謳(うた)ってはいたが、工場の内部には武装した兵士の死体や生きていた頃の名残的な『こびりつき』の残骸(ざんがい)が散見されたのだ。まあ、誇大広告といって良かったのだろう。
もっとも、最初に投入されたレイヴンは今のところ帰らぬ身となっており、『彼』――二機目のACの投入が決定されたのだ――まあ、一機目は間違いなく破壊され、レイヴンも死んでいることだろう。
――一筋縄ではいかないミッションにつき、成功報酬は高めに設定した、ということらしい。
雇い主の侵攻・工場制圧側の司令官は、作戦案内(ブリーフィング)でそう言っていた。
ブースターによる推進力で、燃料が運動エネルギーに変換される。
やや重めの軽量二脚は、広い工場内を飛行していた。歩行よりも早いし、地雷などに当たる心配も無くなるので、そうしていた。
頭部に内蔵されたセンサーで工場内を探査させる。電磁波を走らせ、そして反響。彼の脳に直接、返ってくる。
敵性MT(マッスル・トレーサー)の存在はない。既(すで)に先行し、そして消息を絶った、傭兵のACパイロット(通称名『レイヴン』)が破壊してくれていたようだ。
もっとも、生き残りはいるらしい。
レーダーの敵性信号、そして警告音声が表示される。電子的な――友軍信号を持たない無人機――武装ドローンが接近中とのことだ。
飛行型で、大きさは三メートル前後か。
だが、生命反応のない機械的な工場の空間を支配するのは、己のAC。このACのコックピット――コアにこそ生命反応があるのだ(操縦用のあくまでも端末として、ではあるが)。
まずは実弾ライフル――火砲が吠(ほ)えた。ACの武器としてはハンドガンよりは口径が大きい程度。それでも十分、ACにも通用する威力を持っている。自機の主武装となるくらいなのだから、案外、長物(ながもの)は頼りになる。
敵ドローンは機関砲で武装しているが、発砲される前に寄ってきた三機を破壊した。
わずか三発。
しかし曲がり角などから、数はわんさとやってくる。
マイクロ・マルチプルミサイルを右肩に装備したのは正解だったろう。
一発の威力こそ低いが、多重ロックオン能力に秀で、一斉射で一〇発以上を射出して小型・軟目標を多数撃破できる。
二斉射、三斉射。数十発のミサイルを消費・発射し、工場侵入地点の敵は一掃した。
作戦目標は、情報のあったドローン工場の基盤となる機械、通称『マザー・マシン』の確保。
不可能ならば破壊――無論、破壊を選ぶ。報酬はおおむね、変わらなさそうだったわけだし。
曲がりくねる工場で、ほぼ一本道かつ、罠もないがドローンによる『歓迎の宴(うたげ)』は続く。
――弾薬を、少しずつ消耗させる気か。ライフルは、予備弾倉を持ってきていて正解だった。
あとは、左腕のEN(エネルギー)ブレードも心の安定を与えてくれるといえばそうか。
工場の扉は爆発物で吹き飛んでいるが、最大の結果を出さずに戻る気もない。
目的が、迫っていた。
内壁にハッキングを仕掛ける。ACのCPUと、ザザーン工場のAIとのぶつかり合い。
味方部隊が幾回も侵入を試みたせいなのか、通常よりやや時間を食われている気がした。
ライフルで浮遊してくるドローンを撃ち落としつつ、ハッキングが終わるのを待つ。
ハック、完了。
大型の扉を開通させる。左右に開かれていくドアだった。
大広間とでもいうべき、工場の超大型の部屋へと侵入する、前に内部をスキャンする。
――地雷か。
マザー・マシン(MM)を中心として、部屋中に一撃でACの脚部パーツを粉砕しかねない、おびただしい数の地雷が、むき出しのまま設置されていた。
最初に雇われ、投入されたレイヴンのACはその場で大破し、コアも原型を留めていなかった。
地雷でやられたとは、素直には思えないが……。
――歩くのは無理、空中戦か。
目的のMMは、MTを大型化させたようなもので、脅威度は低いはずとされていた。
見た目は巨大な置物に近い。工場内のオブジェクトと思い込んでもおかしくないくらいだった。まあ、事前情報と、場所が工場の奥深くだということにより、しっかりと敵兵器と認識できたのだが。
MMに向け、残弾全てとなる、右肩のマルチプルミサイルを一斉射する。がしかし、半数以上が迎撃用レーザーによって撃ち墜(お)とされる。
そして半数近くが着弾するが、表面を多少砕いた程度。かすり傷よりは痛いだろうが、深手でもない。
そこに来てMMが、厳重警戒すべきであろう挙動を見せた。
黒い鉄塊だと思われた、置物が、花咲くようにその上部を展開させたのだ。
一旦、回避運動を取る。右肩部のミサイルランチャーを武装解除(パージ)し、身軽となった。
ACが、各所に仕込まれたブースターにより、高速の瞬間(クイック)ブースト機能で急激に加速する。これによる移動を複雑に繰り返すことで、空中での乱数機動を行うのだ。
MMに対しては、装甲の薄くなった部位を破壊できる好機とも取れる。単発式ライフルの最後の弾倉を叩き込んでいく。
攻撃時には、防御面が弱くなるのは定番にすぎる挙動だろう。それを素直に通してくれるかは、相手次第なのだが。
花開いたMMから、ドローンが大量に射出される。今までに散々見た型の、工場内のドローン兵器群だ。
――なるほど。ドローンの母(マザー)、というわけか。
既に弾薬は僅かだが、幸いにもメイン目標の場所は固定されている。
右、主武装のライフルの残弾を全てドローン――は無視し、MM本体部分に叩き込む。
MMから火花が飛ぶが、致命打には及ばない。
ドローンからは機関砲やミサイルが飛んでくる。回避運動をするが、数十機におよぶドローンの弾幕で、被弾しないのは難しい。だが、ここでスタッガー(よろめき)でも起こして地面に落ちれば、地雷に巻き込まれての『即詰み』、だ。
右手のライフルをパージ。武器を小型の副武装に変更、敵の弾幕の中、緊急で持ち替える。
最大速度で、レイヴンはMMに接近し――右副武装の収納式小型グレネードランチャーをMM本体に炸裂させていく。
最接近してから、左腕のブレードを作動。超電磁力が展開されMMを両断、とはいかないが三回の斬撃で、機能停止に追いやった。
もっとも、母(マザー)が役割を失っても、子が動きを止めるわけでは無い。
生き残って帰らねば、意味がないだろう?
世界が終わり、母が居なくなっても――争いは終わらない。
子々孫々。
その全てが滅ぶまで、終わるわけがないのだ。